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政策



  「政策」を日ごろ語っていると自称する政治家は多数います。
しかし、私たちはこの「政策」というものに、「何かピンと来ない」と、違和感を感じてはいませんでしょうか。
   それは、多くの政治家が、「政策」というものをしっかりと定義して発していないからです。
   あるものは単なる方向性を示したり、あるものは制度の改正を訴えたり、あるものは個別具体的な公共事業の話をしたり、とばらばらなのです。
   私は、これを整理し、あいまいな贅肉を絞りきったいわゆる筋肉質な、「政策」を訴えたいと考えます。
 

政策の定義〜「3つのP」

  「政策」と呼ばれるものは次の三つに大別されると考えます。


@Policy(ポリシー)
目指す方向性を示すもの

AProgram(プログラム)
政策(Policy)を実現するための具体的な方策や対策のまとまりを示すもの


BProject(プロジェクト)
施策(Program)を構成する具体的な活動内容

   そしてこれらの「政策」を「評価」する仕組みを持つことにより、初めてガバナンス(governance:統治・・・広義の政治)が成立します。
   「政策」に対する「評価」も、さまざまな局面において下記のように分類されます。
■ Evaluation(エバリュエイション):評価・・・客観的な基準による事後的な判断
■ Assessment(アセスメント):査定・・・事前に行う審査
■ Rating(レイティング):評定・・・格付けなどの順位付け
■ Appraisal(アプレイザル):鑑定・・・費用や資産の見極め
■ Measurement(メジャメント):測定・・・ある尺度による度量法
   さらに、上記@〜Bの各レベルの「政策」がその「評価」と連動するとき、究極的には「行政のマネジメント」手法として成立します。
   そして「行政のマネジメント」を考えるとき、公共行政の成果として実現を目指す価値は何であるかを考えなければなりません。
   その「価値」は、「投資に対してどれだけの収益があるのか?」という「金銭的価値」ではなく、「地域社会がどれだけ豊かになったか、日々の暮らしが不安なく過ごせるようになったか?」といった「非金銭的価値」が中心となります。
 非金銭的価値の場合、数値指標で実態が示されることはほとんどなく、定性的な価値基準を代替的な数値で指標化するなどの技法も必要になります。
   すなわち「政治」とは、「政策」を「実行」するとは、「政策」の立案と同時に「評価システム」を設計し機能させることで持続的な自己改革を促す仕組みを構築する「行政のマネジメント」を行うことそのものなのです。
 

行政〜【行政のマネジメント】〜

   自己変革組織として機能する行政機構をつくり、マネジメントするためには次の5つの要素が必要となる。
  @成果の達成に責任を持つ自立的な活動単位の設定
 行政組織のヒエラルキーを簡素化したり、執行部門を独立させて独自のマネジメントができるようにするなど。
  A資源利用に関する権限委譲と業績契約の実施
 現場の活動を常に監督することはコストがかかるため、現場へ裁量を付与する代わりに、成果の実現に対する責任を負わせる。
  B市場メカニズムの活用
 公的企業体や政府現業の民営化、民間部門による財・サービス供給を公的部門が購入する民間委託または、バウチャー制度、公共サービスを民間企業の資金によって提供するPFI、公的部門を民間企業との潜在的な競争状態におく強制競争入札など。
  C顧客起点による価値基準の明確化
 行政では漠然となりがちな顧客にとっての価値の分析・検討を行い、それを起点に活動基準を再定義する。
  D持続的な改善活動を実現するための評価システムの設計
 行政の活動の成果として、いったい何が実現したのかという観点から政策執行による直接的な結果を定期的に測定し、効率性や生産性、有効性といった尺度で分析することで業績改善へのヒントを得ることなど。
 

行政〜【あるべき姿の行政システム】〜

   行政システムの「運営基準」、「果たす役割」、「手法」を考え、「従来型の仕組み」から、「あるべき姿」を考察する。
 「運営基準」とは「ルール」であり、システムが「果たす役割」を成り立たせるために必要となる。形式化、明文化、暗黙化のいずれにせよルールによりシステムの基盤を整え、「果たす役割」、「ロール」を達成する。そして「ロール」を達成するためには何らかの「道具」、「ツール」も必要である。ルール、ロール、ツールが相互にそれぞれのあり方を定義しあい、相互に影響を与え合いながら、システム全体を成立させている。
  @運営基準(ルール)の違い:「事前規定による統制」から「成果・結果による統制」へ
 従来型の規則や手続きを通じた管理よりも、成果、業績、目標といった価値観を実現することを重視する。活動内容や、手続きの自由度を高める代わりに活動の結果として何が実現できたのかという成果を重視し、より高い成果をより効率的に実現することを目指すという成果・結果による統制を進める。
  A果たす役割(ロール)の違い:「コンテンツの提供」から「コンテクストの提供」へ
 従来型の仕組みは、政府に公共的な価値を実現するためのコンテンツ(活動)を提供する役割が期待されてきた。しかし、あるべき姿の行政システムは、成果の効率的な実現を目指すため、できるのであれば提供者は誰でもよい。目指すべく業績目標や住民に必要とされる社会へのインパクトは何であるのかという、コンテクスト(文脈・状況)を提供しその実現に必要とされる支援や環境整備を行う。
  B手法(ツール)の違い:「管理・監督」から「自己変革意識の重視」へ
 従来型の仕組みは、競争がなく改革意欲の減衰も引き起こしやすい。しかし、高い成果を効率的に生み出すには、持続的な自己変革意識が不可欠である。そのアプローチとして先にあげた「行政のマネジメント」五要件がある。
 

経済〜【個人の自立を促進させる】〜

  @源泉徴収制度の廃止=納税者の申告制度の確立
 国民の納税者としての意識の低さが、この国の税金の無駄遣いを促進させている大きな原因です。国民の納税意識を高め、税金に対する感度を鋭敏にすることはこの国にとって非常に重要なことだと考えます。そのために、給与所得者も源泉徴収を廃止して「確定申告」制度とします。徴税コストがかかるとの異論も一方ではありますが、源泉徴収制度による今日でも、税の捕捉率は80%程度しかありません。問題は国民の意識をどうやって高めるかなのです
 

経済〜【中小企業の自立を促進させる】〜

  @大企業金融と中小企業金融の二分化=「金融アセスメント法」
 大企業の金融は何兆、何千億の単位で行われバブルのつけは未だ処理されないままにあります。一方中小企業の金融は、何百万、いや何十万単位の貸付が不当に回収されたり、貸し渋られたりしています。そもそも大企業の金融と中小企業の金融は性格を異にします。国策と連動することもある大企業への金融は、大規模な国内外の投資や大量雇用に費やされ結果、関連会社などへの影響を考慮され債権放棄や公的資金注入までが行われる、「公的金融」の色彩が強いものです。
一方、地域での中小企業金融は、地域の消費財の提供などを行う商店や工場などの在庫の確保や最低工数の確保のための「運転資金」いわば「資本金」に該当するような金融が主となります。これらの金融を十把一絡げに同じに扱うべきではないと考えます。
 私は、大企業向け金融と中小企業向け金融を二分する、金融アセスメント法案を成立させなければならないと考えます。
 具体的には、地域の中小企業に貸付する金融機関を管理監督する「地域金融円滑化評価委員会」を内閣府に設置し、地域における不当な貸し剥がしや貸し渋りに対して強制的に検査する権限を付与します。適宜、特別検査に準ずる検査権の行使により中小企業への円滑な金融を促進します。
  A個人保証の禁止
 先進国において、法人の借り入れに代表者の「個人保証」を連帯責任させる国はわが国だけです。この個人保証によって中小企業の経営や、新たな起業が著しく圧迫されています。本来、金融機関は、その与信能力によって貸付を決定し返済条件を設定します。その与信能力とは、ビジネスモデルの合理性や将来性の妥当性を判断することや、企業経営者の人格見識を識別することにあります。金融業務の本来の機能である「与信力」を金融機関が持ち得なかったことを、消費者や投資家に付回しているのが、現在の個人保証制度なのです。私は、まず政府系金融機関からの個人保証の禁止を推進します。
 そしてさらに、個人の住宅ローンなど事業用でない借り入れに対しても連帯保証が求められます。これも、自己責任によって解決させる決意を持たなければなりません。
 

経済〜【都市・地域の自立を促進させる】〜

  @中古住宅の流動化=「高齢者世代へのリバースモーゲージと子育て世代への一戸建て定期借家」
 高齢者夫婦の持ち家が空家になる現象が後を絶ちません。子供達は離れ離れに暮らし、何かと維持に手間がかかる一戸建て住宅に住むことが困難になり、都心のマンションや集合住宅へと転居していく例が大変多いのです。私達の住む奈良も、高度成長時代に良質な住環境を提供してきましたが、高齢世代となった所有者はバリアフリーなどの新たな機能を求めて、転居されていきます。一方、子育て世代は子供の成長期にさまざまな空間を必要としますが、その家計を考えると一戸建て住宅購入もそう簡単にはいきません。
 そこで、高齢者世代に、持ち家を担保として生活資金などを貸しつけるリバースローンを創設し、都心や子供の住む近くの賃貸物件への移住を促進させ、空家となった一戸建て住宅を子育て世代への定期借家として流動化を図ることを目指します。この制度を創設することにより、奈良における核となる競争力である、優良な住環境の提供を開発コストなしに促進させることができ、流動化する一戸建て住宅市場を形成していくことによる新たなビジネスモデルを提供できる可能性があります。
 

教育〜【個人の自立を促進させる】〜

  @ルートの複線化=「多様な学校制度の導入」
 学校に通わなくなった子供達が増えています。30日以上の長期欠席者を不登校児として捉えると全国の小中学校で14万人にも上ります。その対策は一向に進まないまま、不登校児向けの民間教育サービス事業が数種類立ち上がっている状況です。政治がこれを見過ごしてはなりません。
 学校に通えなくなった子供達に対し、単位制高校・AO入試・学校選択の普及に加え、チャータースクール・コミュニティスクール・ホームエデュケーションなど子どもが選べる多様な形態の教育機会の確保が必要です。同時に、国家試験や大学受験資格の中卒要件への緩和などを実現します。
  A基礎教育と専門教育の分化=「パブリック教育のカリキュラム化」
 現代の「読み書きそろばん」である、国語・英語にコンピュータ教育を基礎教育として徹底します。基本的に基礎学力の部分は無学年カリキュラムとして行います。さらに、小学校から専門性を重視し、基礎教育の次は専門教育という段階を設定し、個人の能力を伸ばします。
 また、もうひとつ重要な柱として、公教育(パブリック教育)というカリキュラムで、「公の中の個」と言う概念を教えていきます。それは、決して押し付けがましい愛国心などを教えるものではありません。世界の中で通用する、公(おおやけ)と個(こ)の位置付けをはっきりと認識させていきます。
 

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